大混雑の高尾山2011年05月06日

先月の29日から帰省しています。
今回の帰省中は、友人たちとの飲み会以外には何の予定もなく、ひたすら本でも読んでのんびり過ごそうと考えていました。
そんな中、別の友人と「高尾山に行こう」という話が急きょ決まり、こどもの日の昨日、出掛けることとなりました。

まずは高尾山薬王院

高尾山は僕にとっては馴染みの深い山。
札幌に住むようになる前までは、僕の中では冬や春先の本格的登山シーズン前の「足慣らしの山」という位置付けで、秋~冬に年に数回は歩く山でした。
大抵は、高尾山だけでなくその先の縦走路を繋いで小仏城山、影信山、そして陣馬山と歩くことが多かったのですが、何度かは会社の仲間と鍋パーティや耐寒パーティなどという意味不明な宴会のために、高尾山へ足を運んだものです。
以前から歩く人が多い山ではありましたが、ここ数年は特にパワースポットとしてか、あるいはミシュランの三ツ星の効果か、はたまた最近の"安近短”のレジャー志向にマッチしているからか、以前にもまして賑わっているという話を耳にしてはいたのですが、訪れる機会がないままでした。

高尾山と言えば天狗です

というわけで、久しぶりの高尾山です。
登山靴やザックなど、実家にも一式どこかに仕舞ってるはずなのですが、それを引っ張り出すのも面倒なので、今回はスニーカーにデイパックという軽装です。
決して山をなめているわけではありませんが、高尾山だけなら散歩の延長で考えても十分。
いくつもの山頂へのルートの内、メインの1号路ならそのほとんどが山頂まで舗装されているような山道ですから。

京王線高尾山口駅で友人と落ち合い、リフトで途中まで。後は山頂まで汗をかかない程度にのんびりと歩くことにします。
友人は高尾山は初めてということで興味津々。大して歴史に詳しいわけではない僕も知ったかぶりで高尾山について解説しつつ山頂を目指します。
やがて山頂。
山頂までの人の数も多かったですが(まさに老若男女がザワザワいるという感じ)、山頂に着いてみてびっくり。それなりに広い山頂なのですが、あちこちにシートを広げて弁当を食べるグループがびっしりです。こんなに混み合っている山頂は初めての経験です。考えてみれば今日はこどもの日でもあり、家族連れもたぶんいつも以上に多いのでしょうね。

大混雑の高尾山頂

最初から弁当などを持って上がっていない僕たちは、茶店に入りとりあえずの生ビール。これは外せません。
残念ながら山頂から見えるはずの富士山も今日は霞んで見えず、さてどうしようか・・・ということで、裏高尾縦走路方面へちょっとだけ足を運ぶことにします。
山頂を過ぎると、さっきの山頂の光景が嘘のように思えるくらい人が少なくなります。
高尾山の山頂から歩いて10分くらいのところに紅葉台という場所があり、ここは名前の通り紅葉が楽しめる場所です。
この紅葉台と一丁平と呼ばれるあたりの雰囲気が、山頂よりもお気に入りで以前からこちらで休憩することが多かったのです。ここにも茶店が一軒あって、しかも山頂よりも空いていますので。
今日は山頂でビール飲んでしまいましたので、少しだけ休憩してまた山頂経由で下山することにしました。

一丁平ではまだ山桜が咲いていた

さて一緒に山へ行った友人に感想を聞いてみると、とても満足してくれたようで、今度僕が帰省するタイミングに、また山へ行こうと言ってくれました。
一緒に山を歩いた人からこう言ってもらえるのは嬉しいもの。

というわけで、少しずつ行く山をレベルアップして、何年か後には北アルプスに引っ張り出すことにしようと、友人には内緒で企てているのでありました。


【映画】 まほろ駅前多田便利軒2011年05月08日

昨夜遅くに、札幌へ戻ってきました。

帰省中に実家から近い町田の町へ買い物に出かけたとき、この映画のタイトルがやたらと目につきました。戻ってネットでちょっと調べてみると、「まほろ」というのは架空の町ですが、その設定はここ町田とのこと。映画の撮影もこの町田で商店街も全面協力の下、撮影されたとのことで、「なるほどそれでか」と納得した次第。
確かに映画の最初の方のシーンでは、しっかり小田急線と小田急デパートの辺りが映し出され、多少土地勘があれば、だれでも「町田だね」とわかります。
というわけで、「こりゃ、札幌に戻ったらさっそく見に行こう」と思い、その通り戻った翌日に見に行ったわけです。

実は映画のストーリーや設定の事前の知識はほとんどないまま、"地元意識"のような関心のみで見に行った映画なのですが、どうしてストーリー展開は面白く、映画全編を通した雰囲気が、妙に気に入った映画でした。
派手さや強烈さや豪華さなどがある映画ではないので、たぶん大ヒットは難しいという気はするのですが、この映画独自の世界感があって、それが心地いい、そんな映画と感じたのです。

こうした「土地勘」のような、ある意味変則的な関心から見る映画を決めるのも、思いがけない"お気に入り"に出会えたりして、結構面白いかも。
そんなことを思いつつ、秋に公開予定の、今度は地元ススキノが舞台の「探偵はバーにいる」(大泉洋主演)に、今から密かに期待しています。

【映画】 岳-ガク-2011年05月14日

映画ネタが続きます。
山好きの僕は、この映画の公開を楽しみにしていました。

北アルプスの山岳救助隊とその救助隊をサポートする山岳救助ボランティアが主軸で、タイトルの岳は主人公の名前。この主人公は山岳救助ボランティアで、1年のほとんどを山の中で過ごす人物という設定です。

予想外の展開などはなく、ストーリー的にも先が想像できる「ありがち」なストーリーという感じはありますが、でもこうしたエンターティンメント作品では、むしろその方が映画の世界にはまり易いと言えるかも知れません。
特に圧倒的な山岳景観と自然の中では、それだけでどんなストーリーも援護射撃してくれます。見終わって、なんだかスッキリする、そんな映画という気がしました。
実は見るまでは、小栗旬さんや長澤まさみさんといった人気俳優・女優をキャスティングしている辺りで「キャスティングでヒット狙いか?」などと穿った見方をしていました。
でも、見終わってみると、なんだかうまくハマっていて「このキャスティングはアリだな」とも感じました。原作(連載コミック)を良く知らないので、原作の登場人物のイメージにマッチしているのかまでは分かりませんが、少なくとも映画の中では、それぞれの役どころと一体化していた感じがしたのです。

それと、以前自分が歩いた山が登場したりすると、それだけでなんだか嬉しいですね。
(これも「まほろ駅前多田便利軒」の記事で書いた"地元意識""土地勘"に通ずる感じもします)
もっともそんな前提がなくても(つまりは今まで山に関心がなかった人も)、この映画を見ると急に山へ行きたくなるかも知れませんよ?

荒井山~札幌最古のジャンプ台2011年05月15日

札幌の大通公園からまっすぐ西を見ると、山の中腹にジャンプ台が見えます。このジャンプ台がかつて札幌オリンピックのラージヒル(当時は90m級と呼んでいたと思う)の会場となった"大倉山ジャンプ競技場"です。
冬はもちろん、夏でもサマージャンプが開催されていたり、また観光ポイントとしても楽しめる場所ですが、この大倉山から市の中心部へ戻る感じで下ると、もう一つのジャンプがあります。このジャンプ台は"荒井山ジャンプ競技場"と言い、実は札幌ではもっとも古いジャンプ台なのです。
大倉山がラージヒルなら、こちらはミディアムヒル(K点55m)とスモールヒル(K点25m)のジャンプ台で、今でもジュニアの大会や練習に使われているジャンプ台です。
(ちなみにこの近くにはもう一つ、これもまた札幌オリンピックのノーマルヒル(70m級)の会場となり、金銀銅を日本勢で独占した"宮の森ジャンプ競技場"があります)

荒井山のジャンプ台

さて今日は散歩のつもりで円山周辺をブラブラしていたのですが、なんとなく足がこの荒井山方面へと向かいました。大倉山まで歩いて行く時間はありませんが、荒井山周辺も小高い場所なので、いつもとはまた違った札幌の街並みをみることができます。

荒井山中腹からの札幌中心部

荒井山のジャンプ台では、子供たちがジャンプの練習中でした。
雪はこの時期もちろんありませんので、人工芝に水を撒いて摩擦を減らすサマージャンプです。
次から次へと子供たちがジャンプを繰り返します。中には転倒してしまう子供たちもいるのですが、そんなことにはめげずに、また次の滑走へと向かいます。

大倉山での冬の大会を2度ほど見に行ったことがありますが、いつも「あのスピードであの距離を、よくぞ飛べるものだ」と感心します。選手たちは恐怖心をどのように克服しているのだろうと・・・山歩きが好きなくせに高所恐怖症気味の僕など、アプローチにすら立てないかもしれません。
でも今日、子供たちの練習を眺めていて「なるほど、こんな小さな時からの練習の積み重ねがあって、やがては大倉山を飛べる選手に育ってゆくのだな」ということに、あらためて気が付きました。

残念ながら最近は、世界的な大会での好成績のニュースを聞かないジャンプですが、ここで練習に励む子供たちの中からいつの日か、オリンピックやワールドカップでメダルを獲得するような選手が現れるかも知れませんね。

まだ桜が咲いていました


キャベツの町の南幌温泉2011年05月22日

今日は気分を変えて南幌温泉へ。
何度かこのブログの記事にしているながぬま温泉は長沼町にありますが、その隣にあるのが南幌町。名前の通り南幌温泉は南幌町にある公共温泉です。

南幌温泉

札幌から公共交通機関利用だと、新さっぽろ駅から夕鉄バスで江別を経由して(あるいは江別駅から夕鉄バスで)行く路線で南幌温泉へ向かいます。
バスで行くと、田園地帯の何もないようなところに突然現れる感じで、この南幌温泉が現れます。いつも大混雑の人気温泉なのですが、道路を挟んで反対側には沼地を整備した公園がありますが、こちらはいつ訪れても人の姿は疎ら。せっかくの観光資源となる親水公園ですから、いつも見るたびに「勿体ないなぁ」と思っています。
温泉はかけ流しが快適で、泉質は茶褐色の強塩泉。
浴槽の種類も多く、温泉入浴を満喫できる温泉の一つだと思います。

南幌町名産のキャベツを生かした食事が摂れるのもいい感じ。
あちこちの町村に、公共の(あるいは第三セクターの)温泉施設がありますが、いつも意外に感じることが、せっかく地場の農産品があるというのに、海がない町でマグロの刺身をウリにしたり、観光地としては有名だけどまったく違う地域の食材をウリにしたり、そんな食事を提供している施設が思いの外多いこと。なぜ、地場産品を活用しないのかな?と思うわけです。
「○○町のお米」とか、「○○産の大根を使った漬物」とか、何か一つでもいいと思うのです。ささやかでもそうした地場の食材を使ってくれた方が客側から考えるとちょっぴり嬉しいですし、運営側にとっても、地場産品の宣伝になるし、多少なりとも町村への還元にもなると思うのです。
その点、この南幌温泉やながぬま温泉は、ちゃんと地場の名産や名物を活用して提供している辺り、「まっとうな発想だよな」と思うのです。

というわけで、今日は名物キャベツ天丼を食べました。
ご飯の上に「どんだけあるの」というくらい大きなキャベツのかき揚げが載っています。
食べきれなくても「持ち帰りできますから声を掛けてください」と言われます。
でも持って帰っても、冷めてベタッとなったキャベツのかき揚げはあんまり食べたい気がしないので、申し訳ないけどちょっと残してしまいました。
でもこの姿勢、なかなか良いなぁと思います。できればもう少し小さくして、その分キャベツ以外の素材を増やしたかき揚げにしてくれると嬉しいのだけど。

さてそろそろ帰りのバスの時間。
温泉と食事を満喫して、南幌温泉を後にしたのでありました。