ピパの湯ゆ~りん館(美唄市)2013年02月10日


VIVA(ピパ)の湯ゆ~りん館

札幌から旭川方面へ、各駅停車の列車でおよそ1時間半(途中の岩見沢駅で列車の乗り換え)のところに美唄市という町があります。美唄と書いて「びばい」。美しい唄だなんて、良い名前です。
今回はこの美唄のピパの湯・ゆ~りん館という温泉の話。
この「ゆ~りん館」ですが、以前から名前は知っていましたがなかなか訪れる機会がありませんでした。今回も特に深い理由はなく、どこか温泉へ行こうと思い立ち、「明日も休みだし、せっかくだからちょっとだけ遠出をしようか」と考え思いつきました。
札幌近郊の温泉は大体行き尽くしてしまったので、初めてのところならば良い気分転換になりそうだな・・・という感じです。

札幌から岩見沢までは快速いしかりライナー。ここで15分ほど待ち合わせて、滝川行きの列車に乗り換えます。岩見沢から美唄までは15分ほど。美唄からは「市民バス」という名前のコミュニティバスに乗り換えて、ゆ~りん館へ。
自宅を出てからここまで、なんだかんだで3時間ですから、これだけでもかなり遠くへ来た気分。
市民バスは最短ルートで一直線に、ポイントなる施設に向かったりはしません。行ったり来たりクネクネと市内を走り回ります。なじみがそれほどない町だけに、旅気分も感じられ、これはこれでなかなか楽しめます。
札幌も今年は雪が多いですが、こちらもそれに輪を掛けて雪が多いようです。平屋建ての団地などは屋根から落ちた雪が屋根と同じくらいの高さまで積み上がっています。
さて30分弱で、ゆ~りん館に到着。かなり以前のことですが雪のない季節にこの近くから駅まで歩いたことがありますが、その時のおぼろげな記憶では、歩いても30分くらいだったような・・・。もっとも今の季節は雪の中を歩かなくて良いだけでも、こうしたバスは有り難い存在です。

ゆ~りん館は、宿泊施設も備えた立派な施設で、ロビーも外光を広く取りれて明るい印象でした。温泉設備等の細かい説明はHP等を検索してもらった方が、より的確で解りやすいと思うので省略しますが、一つだけ。
ここのウリは「青の洞窟温泉」と言う名前の露天風呂。あのイタリアのカプリ島の「青の洞窟」をイメージして作られた露天風呂で、夜には「青い光」でライトアップされて、なかなか楽しめる演出のようです。ゆ~りん館は小高い場所に建っていますので、明かりの量はやや寂しいかも知れませんが、美唄の夜景も楽しめそうです。今回は昼でしたので、ライトアップされた青の洞窟温泉は次回にお預けでしたが。
もう一つ屋根がない露天風呂もありましたが、幸い雪も降っていなかったので、僕はそちらの湯にゆっくりとつかって過ごしていました。

ゆ~りん館の駐車場から

美唄は最近少しずつ知られるようになってきた、「美唄やきとり」の発祥の地。普通の焼き鳥と何が違うかと言うと、鶏のいくつもの部位(鳥モツ)が1本の串になっている点が特徴。タレでもいいですが、個人的には塩がお奨め。
で、美唄駅に戻ったら「この"美唄やきとり"で一杯やってから帰ろうか」と思っていたのですが、想定していたよりも随分早く美唄駅に戻ってきてしまいました。
飲み始めるにはなんだか中途半端な時間です。まあ札幌市内にも美唄やきとりを食べさせてくれる店は何軒もありますので、「絶対ここで食べたい!」と言うほどの思い入れもありません。と言うわけで、今回はまっすぐ帰ることに・・・。

なんだか滞在時間よりも往復の時間の方が遥かに長い温泉行となってしまいましたが、これもまたよし。十分楽しめた日帰り温泉旅でした。

<おまけの1枚>
札幌~美唄の途中、岩見沢駅のホームでの1枚。
僕も一度だけ観戦に行ったことがありますが、かつては岩見沢競馬場でもばんえい競馬が開催されていました。残念ながら、今は帯広開催のみになってしまいましたが、そんなばんえい競馬のモニュメントが、駅のホームに残されています。

岩見沢駅 ばんえい競馬のモニュメント



北湯沢温泉2013年01月28日

先週末は、会社の同僚と二人で「北湯沢」という温泉地へ1泊してきました。
泊まった宿は「北湯沢名水亭」という大きな旅館です。

旅館の11階から(もうすぐ夜明け)

「北湯沢」という地名ですが、道外の人にはピンと来ないかも知れませんね。全国のあちこちに「湯沢」と名前の付いた温泉地がありますしね(例えば首都圏の人だとすぐに思いつくのは「越後湯沢」あたりでしょう)。確かに、温泉地の環境や景観を想像しやすい温泉地名という気がします。

この北湯沢温泉ですが、旅館業大手の野口観光という会社がTV-CMをガンガン流していることもあって、道民にとっては結構馴染みのある名前だとは思いますが、温泉自体はその会社の系列の大旅館が3軒ある他は、小さな旅館が数軒あるだけのこじんまりとした場所ですから「名前は知っているけれど行ったことはない」と言う人も多いかも知れません。
僕にしても今回が初めてで、旅行サイト「じゃらん」の溜まっていたポイントの期限が1月末で、「このまま失効するのはもったいないから、どこか行ったことがないところに行こうか」ということがきっかけでした。

さて北湯沢。
とにかく静かな山間の温泉地でした。公共交通が便利とは言えない場所です。
でも今回は札幌駅発着の無料送迎バスでの往復でした。さすがは、大旅館です。
札幌駅から6台の送迎バスを仕立てて出発です。
じゃらんポイント分での値引きや早期割引やらで、一人1泊2食で7,000円程度。しかも無料送迎・・・この格安感は破格と言う気がします。
宣伝のつもりはありませんが、野口観光の系列旅館は、この北湯沢以外にも、登別や洞爺湖、函館湯の川、層雲峡など各所にありますが、そのどこもが札幌駅からのバス送迎があります。札幌から函館とか、層雲峡なんてかなりの距離ですから、利用しない手はないという気にさせられます。
今回の北湯沢にしても、公共交通機関で行こうと考えたら、往復するだけで宿泊費くらい掛かってしまうかもしれません。
そう考えると、「もうちょっとサービスのレベルをあげて欲しいなぁ」とか、「どうも宿の個性が感じられないなぁ。特に風呂とか。ただ大きいだけじゃねぇ」などと文句を言ってはいけないという気にもなってしまいます(つまりは泊まっていた間は、結構不満を言っていたわけです)。

旅館の11Fから(夜が明けました)

確かに内風呂の数も多く、露天風呂も大きいのですが、特徴はただそれだけで、いわゆる温泉の風情に欠けている感じがします。風情だけでなく、あきらかに利用者視点に立っていない設備・レイアウトと感じる部分もあります。
系列旅館間を巡回する連絡バスで、すべての風呂が利用できるなどの特徴的なサービスもあるのですが、例えばその内の名水亭と第二名水亭などは、まるでクローンのような作りで、わざわざ二館の温泉を"はしご"する魅力に欠けているとも感じました。
温泉だけでなく、夕食にしても、サービス係の人員があまりにも少なすぎ、何度も声を掛けないとビールの一本ですらなかなか注文できない有様(外国人従業員の活用を否定するわけではありませんが、注文を取り違えるどころか、注文を受けたことを忘れてしまうなんてのは論外です)。
その点、昨年12月に登別温泉の有名老舗旅館へ宿泊しましたが、システム的には今回とほぼ同じ形でありながら、そのあたりサービスの充実度に関してはあきらかに違っていました。

ただ上にも書いた通りに、圧倒的なコストパフォーマンスを考えると「まっ、いいかぁ~。安いからねェ~」となってしまうわけです。なんせ、宿泊費はその登別の宿の半額ですからねぇ・・・(登別の時はそもそも一人でしたので、少し割高でしたが)。
思うに、グループとか宴会旅行、あるいは家族連れ(温泉のプールあるし)などなら、お奨めできるかも。逆に一人でまったりとした時間を過ごしたいような場合には、僕自身は別の選択をすると思います。

と言うわけで、誉めているのか、くさしているのか、なんだかわからない記事になってしまいましたが、そんな印象を感じた今回の温泉旅行でありました。



北電の節電キャンペーン2012年06月13日

予想される今夏の電力不足の対策の一環として、北海道電力では「みんなde節電キャンペーン」を実施するようです。
8月~9月の2か月間で、前年に比べて電力消費を15%以上削減すると2,000円のQUOカードを、7%以上削減でも1,000円のQUOカードがもらえるキャンペーンです。
他の地域と同様に、北海道も今夏は7%くらいの需給不足が予想されていますので、そのためにひねり出した対策なんでしょう。

考えてみると、これってユーザからすると結構魅力的なキャンペーンかも。
削減努力をして仮に目標に達しなかったとしても、節電することで確実に電気代は安く済むのですから無駄にはなりません。こうした目標があった方が、例え方が悪いかも知れませんが、ゲーム感覚で節電に取り組めるメリットもあります。
我が家のように一人暮らしで、消費電力がそもそも少ない家はちょっと難しいかも知れませんが、家族が多い家での1割程度だったら、待機電力をできるだけ少なくして一週間程度家を留守にすれば、簡単に達成できそうな気もします。
もっとも留守にしても、北海道管内の別の場所で電気を使いまくっていたら、本来の需給不足解消には繋がらないような気もしますし、道外の別の場所に行って同じく電力を消費したら、その管内に迷惑が掛かることにもなりそうです。
そもそも、「そんな大盤振る舞いができるなんて、今までどんだけ儲けてたんだ?」と、ちょっぴり思ったりもしますが・・・。それだけの金があるならQUOカードとかではなく、恒常的な節電に繋がる、例えば「応募者全員にLED電球プレゼント」とか「各戸の白熱電球をLEDに変える補助金」なんてのもアリなのでは?とも思います。あっ、でも需要が少ない時期に入ったら、逆にたくさん電力消費してもらわないと困るのかな?(もちろん、僕の邪推ですけど)。

ともあれ、なかなか面白いキャンペーンだとは思います。
(ちなみに関西電力も、同様のキャンペーンをやっているようです)
このキャンペーンですが、事前登録が必要で期限は6月末まで。
興味がある方は、以下のリンクで詳細を確認してください。


    北海道電力 みんなde節電キャンペーン


小樽祝津にしん祭り2012年05月20日


小樽祝津にしん祭り会場

小樽の祝津へ行ってきました。
「祝津ってどこ?」と、ご存知ではない方にちょっとだけ補足すると、小樽の海岸線に向かって左側に突き出した岬が見えますが、その突端付近が「祝津」になります。小樽駅前からバスに乗れば、路線にも依りますが20分~30分程度で到着できる場所です。
付近には、道内では1,2の大きさの「おたる水族館」や「鰊御殿(にしんごてん)」、オタモイという景勝地を海から眺める観光船なども出ていて、なかなか風光明媚な場所です。
ちょうど今日の午前中は、札幌から小樽へと続くJR函館線の某駅にいまして、また夕方にはそこへ戻ってこなくてはならない事情がありました。
「家に一旦戻って出直すのも億劫だな。それまでの時間何かで時間をつぶそうか・・・」と思いつつ、頭に浮かんだのがこの祝津。
この祝津で「小樽祝津にしん祭り」が昨日から開催されていることを思い出し、天気も良いことだし久しぶりに海の風景を楽しむかぁ・・・と考え、出かけることにしたのでありました。

ニシンの炭火焼き ワイルドな感じ・・・

ところで僕はニシンが苦手です。"身欠きニシン"や"甘露煮"などであればかろうじて食べられますが、積極的に食べたいとは思いません。
ニシンに限らず総じて油の強い魚が苦手ということもありますが、ニシンに関してはなによりあの小骨の多さが苦手で、食卓に出されても食べやすいところだけをほんのちょっぴりだけつまんで食べる感じです。料理してくれた人にも、食べられることになるニシンに対しても、本当に"申し訳ない"感じですね。
小樽にしん祭りでは、地場特産のこのニシンを無料で炭火で焼いて食べさせてくれるのだそうですが、そんなわけでニシンが苦手な僕には、まったく関心がありません。
ニシン以外にも地場の様々な魚(カレイやシャコなど)を楽しませてくれるようですが、まあ雰囲気だけ味あわせてもらえればよいかなぁ?と。
そこで到着して昼食のためにすぐに向かったのは、祭り会場の向かい側に位置している民宿の食堂です。
今までも祝津を訪れた際には何度か利用させてもらっていますが、今日はギッシリと客で埋まっていました。確かに駐車場も満車の状態でしたし、祭り会場からあふれた人たちは民宿の食堂を利用するしかありません。
とは言え、民宿の食堂とは言ってもそこは観光地。大型バスで来た観光客も受け入れられる規模の食堂ですから、しばらく待てば食事にありつけます。一つのテーブルを一人で占有してしまうことには、やや申し訳ない気持ちを感じたりもしますが・・・。

祝津の鰊御殿

さてにしん祭りのおかげで、今日は「鰊御殿」も無料で見学できます。
実は今まで何度か訪れていながらこの鰊御殿を見学したことがありません。見学料を取られるから・・・と言う理由ではありませんでしたが、無料となると黙って見過ごせない気持ちになってしまうのも、僕が貧乏性だからなんでしょうか。
鰊御殿の他にも、普段だと内部の見学ができない「日和山灯台」を見学することもできます。こうしたイベントがあるときは、何かと役得があるものなんですね。
ここでは海上保安庁の方が何人も休日出勤して対応してくれていました。

日和山灯台

仕上げは、断崖絶壁の場所に立つ「ホテルノイシュロス小樽」のそばの展望台まで。
やや傾斜のきつい車道を歩いて登りますが、今日は気温も高く、歩いているとジワジワと汗が噴き出してきます。
ようやく着いた展望台からは、先ほど見学した鰊御殿や日和山灯台など、岬全体が一望にできます。
以前ここを訪れたときにも感じましたが、ここからの景色は、ベタな表現ですが本当に絵になる風景だよなと思います。

ところでこのホテルですが、なかなかいい感じのホテルなんです。おそらくホテルの部屋からの眺めなんて最高だろうと思います。
車でじゃないと場所的にはやや不便な立地ですが、そこも魅力の一つなのかも。リフレッシュを目的に一度宿泊してみたいなと思うホテルです。

展望台から日和山灯台、鰊御殿、おたる水族館を望む

展望を楽しんだところで、また小樽駅に戻るバスに乗車。
帰りのバスは小樽市内の観光地を巡回するバスでしたので、せっかくなのでちょっぴりだけ小樽運河に立ち寄ることにしました。小樽駅はここから歩いて数分です。

小樽運河



まだ茶色の季節2012年05月05日

今日の関東南部は快晴でした。気温も上昇し、半袖で十分過ごせる陽気。
一方、昨日まで関東地方で猛威を奮っていた低気圧が今度は北海道へと向かい、大荒れの天気です。
せっかく天候が回復したというのにその雨雲を追いかけるように、夕方の便で札幌へ戻ってきました。

想定してはいましたが、想定以上に飛行機は揺れに揺れ、ゆっくり居眠りする余裕もありません。
それでも雨雲の下に出ると、ようやく揺れも収まり、ゆっくりと窓越しの風景を眺める気持ちにもなってきます。

僕の隣に座っていた女性が「あっ、もう北海道なんだ。なんだか、景色茶色いねぇ」と突然声を上げました。隣の彼氏に話しかけているのですが、割と大きな声だったのでしっかりと聞こえてしまいました。
なるほど・・・言われてみればこの季節、いつの間にかそれが当たり前と思ってしまっていましたが、確かにまだまだ「茶色い風景」の時期なんですね、北海道は。
針葉樹の葉もけして明るい緑ではありませんし、広葉樹はまだ十分に葉を茂らせてはいないため、幹や枝ばかりが目立ち、こうして空から俯瞰すると全体が茶色いくすんだ色合いに見えてしまいます。もちろん今日の天候の影響も大きいですが。
すでに桜の時期を終え、今は新緑と花の季節に入っているこの時期の関東方面から来れば、なんとも"地味な色合い"に見えてもおかしくはありません。

「だけどね、あともうほんの少しの辛抱。もう少し経てば驚くほど鮮やかな緑と明るい花の色の、北海道ならではの風景に変わるんだよ」

気の小さい僕は(笑)、もちろん口にはせず、"心の中"でそう語りかけたりして・・・。