野幌・紅葉の道2008年10月19日

湯川公園の紅葉
毎年紅葉の時期にでかける場所がある。先日の定山渓もその一つだが、もう一つは札幌の隣町、江別の「湯川公園」と言う名前の公園だ。地元では知られている場所かもしれないが、他の町にも知られているような紅葉の名所と言うわけではない(と思う)。
北海道の場合、紅葉の名所は数多いし、札幌市内にも同じような紅葉を楽しめる場所はいくらでもある。
初めて訪れたのが3年前。たまたまこの公園付近を歩く機会があったのだが、ちょうどそのときが紅葉の最盛期だった。そのときの紅葉の鮮やかさがとても印象的で、それ以来この時期になるとついつい足を運んでしまう場所になった。
と言うわけで、今日もまたその公園へと向かうことにした。

最寄り駅は函館本線の野幌駅。野幌と言えば、たぶん「野幌森林公園」をイメージする人の方が多いだろうが、野幌森林公園は札幌寄りの森林公園駅や大麻駅の方がずっと近い。実際、今向かおうとしている湯川公園は紅葉のその風景をスケールで考えたら、野幌森林公園とは比べられないくらいの小さな公園だ。公園の周りは幹線道路や運動公園、住宅街などに囲まれているので、気が付かないと通り過ぎてしまうかも知れない。

野幌駅で列車を降りて見えるのは、特徴の乏しい普通の駅前風景。なんとなくガランとした印象を感じるのも北海道の郊外の町に共通の印象だ。
少し歩くとすぐに住宅街の中へと入り、通勤時間的にも札幌のベッドタウンとして町が広がってきたのだろうという感じがする。
野幌駅からはこの湯川公園に至るグリーンモールを歩いて行く。
グリーンモールそれ自体も紅葉の時期、ここを歩くのが楽しくなる場所だ。もちろん人工的に作られた道だから、自然にあふれた場所と言うわけではない。だが車が横を通り過ぎることもないこの散歩道は、まさに散歩の楽しさを教えてくれる、そんな道なのだ。この道を歩くと、いつも「町にこうした道が増えて信号に煩わされずに縦横無尽に歩けたら楽しいだろうなぁ」と夢想する。実際には幹線道路をいくつか横切るために、1:9で車を優先したような信号を超えなくてはならないけど。

歩くことおよそ20分、湯川公園に到着。
この公園付近には、屯田兵に関わる史跡が残され、この公園内にも建物が残されている。それを取り巻くようにおそらくは自然のまま、今に至るまで運良く残された森がこの公園だ。
今年の紅葉は残念ながら全体的には鮮やかさに欠ける。それでも秋らしい風景が広がっている。強い風が吹くたびに木々が揺れ、葉が舞うように落ちてくる。
落ち葉を踏むしめて歩くとシャリシャリと音がした。
その音は、近づく冬を教えてくれる音なのかもしれない。
(今日は秋らしい文章でまとめてみました・・・笑)