雪虫が飛んでいた2008年10月10日

今日、通勤途中に「雪虫」を見かけた(実は先々週くらいにも見かけているのだが、ブログに書くのを忘れていた)。
「雪虫」と言われても、雪の降らない地方で暮らしている人には知らない人の方が多いかも知れない。

雪虫は正式名を「トドノネオオワタムシ」といい、アブラムシの仲間。今頃の時期になると、白い綿状のフワフワしたものを付けて、空中をフラフラと飛ぶ。
その様子がまるで雪が舞うように見えることと、初雪が降る少し前に飛び交うことから、そう呼ばれるらしい。
確かに知らないで見ているとまさにその姿は雪の舞い。上の正式名はこのブログのために今回調べたのだが、雪虫という言葉は札幌に来てからすぐに覚えた。

この雪虫が飛び交う時期は非常に限定的。
雪虫はトドマツの木からヤチダモの木へ、あるいは再びヤチダモからトドマツへ、季節に応じて寄生先を変えるのだそうだが、この雪のようなフワフワを付けて飛ぶのは、トドマツからヤチダモの木へ移る、ちょうど今の時期だけなのだそうだ。まさに季節を知らせる虫。
ただ少ない数だと優雅に見えるこの虫も、地域やその年の気候などの影響で大量発生して「前が見えない!」なんてこともある。確か数年前にも大量発生して「飲み込んでしまっても人体に影響はない」なんて、ローカルニュースで流れていたことを思い出した。
写真を撮ろうと思ったけど、撮る余裕がなかった。雪虫は体長が4~5mmくらいの小さな虫。飛んでいる姿は、白い綿状の部分しか見えない。

そんな季節の風物詩のような虫が飛び交い始めた札幌は、確実に冬に向かっているわけだ。