【映画】 キツツキと雨2012年02月19日

また映画の話。
夕方の用事まで暇な数時間があり、それまでの間何をしようかと考え、ちょうど時間的にピッタリだった、タイトルの映画を見てきました。

主演は木こり役で役所広司さん、気の弱い映画監督役で小栗旬さんのこの映画、特別な派手さはないですが、じんわりとしたぬくもりを感じる、日本映画らしい日本映画ってな感じがしました。
クライマックスにしても無理に持ち上げすぎることもなく、やっぱりじんわりとした感じ・・・うん、やっぱり「これぞ日本映画!」ってな気がします。
ところどころ笑いを誘うシーンがありますが、そのあたりではややスマートさに欠ける感じもしましたが(使い古された感がする)、まあそんな感想は軽く流してしまっても良いかなと。

前回見た「しあわせのパン」のようなファンタジックさとはまったく別の雰囲気の映画だったのですが、同じようになんだか柔らかい気持ちになれる、そんな映画という気がしました。

(今日は感想短いなぁ・・・)

【映画】 しあわせのパン2012年02月05日



雪まつりの大雪像の側面にあった映画の広告です

先週に続いて今週も映画の話題。
昨年記事にした洞爺湖畔の月浦を舞台にした映画「しあわせのパン」を見てきました。
洞爺湖を一望する場所にポツンと建つ、一軒のカフェ。
自家製の美味しいパンが魅力で少人数の宿泊もできる、そんなカフェを営むのは東京から移り住んだ夫婦。その夫婦役を原田知世さんと大泉洋さんが演じています(ちなみに大泉さんは札幌出身という設定ですが)。

そのカフェを舞台に夏、秋、冬と季節ごとのエピソードが消して力み過ぎることなく、派手さもなく、大きな起伏もなく、本当に静かに語られます。
映画的にはありがちなエピソード(でも、実生活ではあまり出会うことのないエピソード)なのですが、不思議と最後まで退屈せずにみることができる、そんな映画でした。
良く使われる表現ですが「ハートウォーミング」とか、「ほっこり」といった言葉がピッタリというべきかな?
いつもでも透明な雰囲気が変わらない原田知世さんと、いつになく抑えた静かな演技の大泉洋さんの配役もピッタリという感じ。

ちなみにカフェが建つ月浦は「月が美しい場所」という設定で、実在する洞爺湖町月浦という場所(映画では「月浦町」として語られますが)。
こうしたファンタジックな感じのする映画で実在する地名をそのまま使うのは珍しいかも?ってな気がしますが、その他にもたとえば「有珠駅」など実在する駅名がそのまま登場したりもします。
このカフェから望む、洞爺湖の風景がまた素晴らしい。洞爺湖を背景にカフェのテラスで、大泉さんが原田さんに髪をカットしてもらうシーンがありますが、このシーンを見ただけでも「行ってみたい」と思わせる、そんな魅力があります。

実はこのカフェもまた、実在するカフェなのだそうです(映画とカフェの名前は違いますけど。映画では「マーニ」という名前ですが、名前の由来は映画を見たときのお楽しみに)。
興味がある方は、下のリンクからどうぞ。

  カフェ  ゴーシュへのリンク  


【映画】 ALWAYS 三丁目の夕日,642012年01月29日

久しぶりに映画を見に行きました。映画館に足を運んだのは、去年の9月が最後ですから、本当に久しぶりになります。
見たいと思う映画が無かったわけではなく、単純にタイミングを逸してしまっただけなのですが。
このところ映画と言えば、札幌駅の駅ビルにある「札幌シネマフロンティア」を利用する機会が多かったのですが、今回は無料鑑賞券があったので、それを使える「ユナイテッドシネマ札幌」に行きました。こちらは「サッポロファクトリー」という昔のビール工場を再開発してできた商業施設の中にあります。どちらもいくつものスクリーンがある、いわゆるシネコンです。

さてそんなわけで見に行った映画が、表題の「ALWAYS 三丁目の夕日,64」。
1964年と言えば日本にとってはエポックメイキングな年、そう、東京オリンピックが開催された年です。
この映画は、オリンピックという国家イベントとともに日本が高度成長をひた走る、そんな時代の空気感や生活感を巧みに織り込みつつ、おなじみの登場人物が笑いと涙を織り交ぜながらストーリー展開して行く、シリーズ三作目の映画です。一作目から見続けていますが、今回も期待を裏切ることはない、そんな映画でした。
一話完結の映画なのですが、一作目のエピソード、二作目のエピソードが三作目へと繋がってゆく巧みさが、この映画の魅力でもあります。その連続性が心地よいというか、安定感を感じるというか・・・もっともそれだけにいきなり三作目から見始めた人は、部分的に意味が分からない部分もあるかもしれませんね。

この映画の時代設定も、個人的には感情移入してしまう部分かも知れません。
設定は僕の子供時代よりもちょっぴり早い時期ではあるのですが、それでも「昭和の空気」がまだ色濃く残っていた時期でしたので、なんだか懐かしさのようなものも感じてしまうからなんでしょう。
そんな昭和を見事に再現できるVFX技術ってのはすごいですね。もっともVFXだけでなく、セットにしても徹底的に時代の再現にこだわった結果としての、あの映像なのだと思います。

この映画のキャッチコピーは、
  "どんなに時代が変わっても、夢があるから、前を向ける"
だそうです。

これもまた、まさに今の時代だからこそのキャッチコピー、そんなことを感じる言葉という気がしました。


【ドラマ】 それでも、生きてゆく2011年09月28日

久しぶりに映画ではなく、テレビドラマのネタです。
このドラマは今年の夏シーズン、フジテレビ系列で木曜夜10時枠で放映された全11話のドラマでした。

ハードディスクレコーダが登場して以来、好きなジャンルだったり、設定が面白そうなテレビドラマは事前にチョイスして、とりあえず連続録画予約しておくようになりました。
第1話を見て「ちょっとなぁ」と思ったドラマは第1話で終了。
「おっ、これはなかなか」と思ったドラマは引き続き録画を続けるわけですが、その録画したドラマを視聴するタイミングは、二つに分かれます。
一つ目はほぼリアルタイム~せいぜい、数日か一週遅れくらいに見るドラマ、二つ目は完結してからまとめて一気に見るドラマですが、どちらかと言えば一話完結型のドラマが前者で、連続性の高い集中してまとめてみたいと思うドラマは後者の場合が多いような気がしています。
で、このドラマはまさにその後者のパターン。
昨日、今日と全11話を仕事後家に戻ってから、一気に見てしまいました(おかげで目がショボショボです)。
ただいくらまとめて見ると言っても、普段なら平日の仕事を終えた後に、5時間も6時間もテレビドラマを見続けるなんてことは考えられないのですが、たった2日間で見てしまったというのは、それくらいドラマの世界に引き込まれてしまったから。

殺人の加害者の妹とその家族、被害者の兄とその家族・・・その二つの家族の再生というあまりに厳しく重いテーマなのですが、ストーリー展開と何よりそのセリフ回し、登場人物すべての演技力が素晴らしく、とことん暗いテーマだというのに、見終わった後に明るい余韻を残しつつ、けれども決して無理を感じない着地点でエンディング迎えるという、なんとも凄いドラマでした。
これはまた、2時間前後という映画の枠の中では表現できない、連続ドラマならではのドラマという気もします。

このドラマ、放映中の視聴率は芳しくなかったようですが、視聴率の高低で名作駄作が決まるのではないということの証明のようなドラマとも言えるかも知れません(典型的なのは、大河や朝ドラを除いたNHKのドラマなんてのも、視聴率は低くても評価の高いドラマが多いですね)。

主役を演じる瑛太さん、満島ひかりさんをはじめ、演技派と呼ばれる俳優女優陣の配役もピタッとハマっていましたが、その素晴らしい演技を引き出すのもドラマの根幹を成す脚本の素晴らしさにあるのだと思い、脚本は誰?と確認してみると、坂元裕二さんという脚本家。
不勉強で脚本家の方の名前はあまり知らないのですが、ちょっと調べてみたら以前このブログの記事で同じく絶賛したドラマ「Mother」の脚本を書いた人でもありました。
そうなると、この方の脚本のドラマは今後も外せそうにないなと、感じているところです。

【映画】アンフェア~the answer2011年09月25日

昨日の夜、札幌に戻ってきました。
新千歳空港へ到着してみると、何が原因かはわかりませんがJRのダイヤが乱れていたので空港連絡バスに乗車。そのバスも補助席まで使っての満席状態で、家に着いたらドッと疲労が吹き出してしまいました。
そんなわけで残る休暇の今日一日はのんびり過ごすつもりで映画を見に行きました。見たのは表題の「アンフェア~the answer」です。

ドラマシリーズも見ていましたし、第一作の映画も見ていましたので、登場人物の相関関係は十分把握できています。
第一作の映画も気楽に楽しめる映画でしたので、今回も詳しい事前の知識はないものの、それなりのクオリティは維持されているはずと思ったのですが、いつかの記事でも書きましたがTV局の宣伝戦略に見事に洗脳?させられてしまっているのかも知れません(笑)。

西紋別署という北海道オホーツクの町の警察署に、ある目的を持って主人公が赴任しているという設定であることも、北海道在住の僕としてはちょっぴり関心があった理由ですが、考えてみれば警視庁の刑事がまったく管轄組織の違う道府県の警察署に転勤すること自体がかなり特殊なことだとは思います。
そのあたりは映画内ではあまり詳しくは語られていませんが、まあリアルな設定を気にする映画ではないと思いますので、そのあたりは僕も気にしません。
あまり深く考えない娯楽映画と思ってストーリーを追い掛ければ、ドラマ版から続くテンポの良さは健在で、面白く見ることができる映画でした。
また今回も主人公を演じた篠原涼子さんが体を張った演技をしていて、男女問わずにファンが多いのも頷ける気がしました。脇を固める俳優陣も個性と演技力が光り、より主人公を盛り立てている、そんな気がしました。

タイトルから察するに、まだまだシリーズは続きそうな気配。
篠原さんは第二子妊娠中とのことですが、篠原さんあってのこのシリーズでしょうから、次回作はしばらく先になりそうですね。