【映画】 外事警察~その男に騙されるな2012年06月10日


映画を見てきました。ちょっとだけ、しばらくぶりかも?(なんだか変な言い回しですが)
この映画、NHKの土曜ドラマで放映されていた骨太なドラマの、その続編にあたるような映画ですが、ドラマを見ていなくても、ストーリーを追う上で困ることはありません。
そのあたりは上手くできている感じ・・・。

このドラマ編を見ていた時には、「民放だと作りにくいドラマだろうな。スポンサーが嫌がりそう」と思って見ていました。NHKだからこそ作れるドラマという気がしていたのです。
別にタブーに触れているからという意味ではなく、全体のトーンが暗く、救いがない感じがするドラマだったからです。ほらっ、普通のドラマってどんなに苛酷で暗くとも、最後はなんとなく気持ちがスッキリして救いを感じるものが多いじゃないですか。ところがこのドラマはそれがないんです。逆に言えば、それが新鮮な感じがして見ていました。
映画でもこのドラマのときのトーンがそのまま引き継がれ、その狙いがうまくハマっている映画だと思いました。いわゆるノワール作品とでもいうのかな?
ただどうしても映画だと、2時間前後と言う時間枠の中で完結させなくてはならず、それでいてスケール感は拡大させるという事情もありますからやむを得ないのでしょうが、ドラマ版の時に感じた心のひだまで丹念に描く緻密さのようなものが端折られて、なんだか最後まで重厚さに欠ける印象も感じてしまいました。
"やむを得ない"と言いながらもせっかくの素材、ちょっぴりもったいないなぁ~と・・・・。

公開2週目で週末だというのに、観客が少なく(20人~30人くらいかな?)、スクリーンも一番小さいスクリーンでの上映でした。俳優陣が皆良い演技をしていただけに、これはちょっぴり残念な気が。
興行的にも是非成功して欲しい映画だと思うんですけどね(僕が鑑賞したときが、たまたま少なかっただけかも知れませんけどね)。