月形町をトボトボ2010年10月16日

さて先週に続いて今週末もウォーキングに出かけました。秋晴れの絶好のウォーキング日和でした。

昨夜、ネットで情報を拾いつつ地図を眺めながら思いついたのが、月形町を歩くこと。
月形町には明治から昭和初期の開拓期に、樺戸集治監という、今で言う刑務所がありました(今でも"月形刑務所"があるようですが、これは樺戸集治監とは別の施設で都内から移転して設置されたもののようです)。
この樺戸集治監は今では「月形樺戸博物館」という施設になっています。
実はこの月形町は、この樺戸集治監により形作られた町。
町内のあちこちに当時の囚人由来の史跡が残り、それらが観光ポイントにもなっています(歴史的な意味合いでは、道内では網走市にも似ているかも)。
この"月形"と言う北海道らしくない町名にしても、月形潔という、初代の典獄(今で言うところの刑務所長)の名前に由来しているのだそうです。
さて・・・月形町の予習はここまで。
この月形の町を訪れるのは、僕は今回で三度目です。
一度目は札幌出張時に知人の車でこの月形樺戸博物館を見学目的で。
二度目は月形の温泉施設「月形温泉ゆりかご」への入浴目的で。
そして今回は、この月形町の囚人史跡を巡って歩き、仕上げは温泉で汗を流そうと言うプランです。

月形町までは、JR札沼線(別名は学園都市線)で。
以前は札幌と石狩沼田を結ぶ路線だったため、この名前が付けられたのですが、今では途中の新十津川町(この町の歴史もなかなか興味深い)が終点で、新十津川と石狩沼田間は廃線となっているので、この名前を聞いてもピンと来なかったりします。今では愛称の学園都市線の名前で呼ぶ人の方が多いのかも知れません。
そう言えば車内には「鉄ちゃん」と思しき二人連れ(一人は札幌在住で、もう一人は関東方面から来た人?)が乗車していましたが、彼らが交わしている会話をなんとなく耳にして、思わずクスリとさせられました。

「学園都市線って確かに学園はあるけど、札幌過ぎたら全然"都市"がないねぇ」
「でもさ、東京に田園都市線ってあるけど、あっちには"田園"がないよね」

確かに(笑)。
札幌を過ぎ、石狩川を渡ってお隣の当別町に入ると、風景はいきなりの田園風景に変わります。とても都市と言う感じではありません。
一方の東急田園都市線ですが、実家からも近く時々利用していましたが、こちらは数十年前頃は開発が進んでいない地域も在りましたので、僕自身は今まで名前に違和感を感じたことはありませんが、確かに最近の田園都市線沿線では田園風景にはほとんどお目にかかれません。
言われてみると、こちらの学園都市線ですが、むしろこちらの方が田園都市線と言う名前がピッタリくる感じがしますね。

さて、典型的なローカル線の雰囲気を堪能したところで石狩月形駅到着。
ここに来るまでは、途中の石狩当別駅で30分ほどの列車接続待ちがありました。このあたりもローカル線ならではと言う感じです。
ここからウォーキングを開始しますが、前置きが長い割に本編は端折ってしまいます(このペースで書いていると大長編になってしまいそうですので)。
と言うわけで、今回は歩いたルートのご紹介のみ。雰囲気は写真と写真のコメントでどうぞ!

※ 写真は、今回歩いたルート順になっています ※

石狩月形駅
【石狩月形駅】
無人駅が多い札沼線ですが、石狩当別駅から先で唯一駅員がいる駅です。

樺戸博物館
【月形樺戸博物館】
樺戸集治監の本庁舎が博物館になっています。この建物の裏側に博物館の本館があり、初めて見学に訪れた人には見ごたえがあると思います。
入館料は小中学生は100円/高校生は150円/一般は300円。冬季は休館していますので、事前に確認してから訪問してください。


日本の北限の杉林
【月形スギ保護林】
囚人たちが植林した杉の林で、日本の北限の杉だそうです。

円山山頂の展望台からの眺め
【円山展望台】
山頂と言うほど高い山でも、また目立つピークでもありませんが、山頂には展望台が建てられていて、その展望台を登っての眺めはなかなかのもの。

皆楽公園
【皆楽公園】
おそらくは石狩川の三日月湖を中心に整備された公園で、なかなか気持ちが良い場所です。オートキャンプ場もあって、何組かのキャンパーが週末を楽しんでいるようでした。

月形温泉ゆりかご
【月形温泉ゆりかご】
露天風呂はやや残念な感じですが、湯上り後の休憩スペースも広く、施設全体はなかなかのもの。隣接して宿泊施設もあります。
目の前には、全国チェーンの「ラーメンむつみ屋」の総本店があります。


さて再び石狩月形駅へ。
時間が中途半端だったため、街中をウロウロと寄り道をしながら(と言っても小さな町なので、あっという間に通り抜けてしまいますが)戻りました。
帰りは気分を変えてみようかと、これも1日に数本しかない路線バスで、札沼線を離れて、今度は函館本線の岩見沢駅へ向かうことにしました。
岩見沢からは札幌方面行きの列車や高速バスが何本も走っていますので、長時間乗車待ちをする必要もありません。

岩見沢駅に到着した時には、既に陽は傾き、辺りは薄暗くなっていました。
去年グッドデザイン賞の大賞に輝いたという、新しくなった岩見沢駅も夕闇に溶け込んでしまいそう。
秋の陽は本当に短いですねぇ。