高知の夏2008年07月09日

高知城・・・国宝なのだそうだ
数日前から出張で高知市に来ている。
もう何度も訪れているので、最初の頃のような新鮮さは感じないが、安心感のようなものはある。

それにしても南国高知の夏は暑い。
夏が暑いのは当たり前かも知れないが、東京あたりの夏とも違う、独特の暑さのようなものを感じる。言ってみれば、真夏の海水浴場を歩いているような感じ。「日差しが痛い」という表現があるが、できるなら昼間に外を歩くときにはサングラスを掛けて歩きたいと思うような高知の夏。
札幌で4回の夏を過ごしている間に体が札幌の夏に順応してしまったのだろうか・・・?いやいや、元から暑いのは苦手なのだった。だから北国に逃亡した(笑)くらいだ。

もうしばらく、この暑さの中で過ごすことになる。
ホームシックにはならないけれど、この暑さからはすぐにでも逃げ出したいと思う、このところだ。

いつかルーツをプライベートで2008年07月15日

四国八十八箇所 三十一番札所 五台山竹林寺
まだ高知市に滞在している。

僕にとっての四国と言う場所は、今まで訪れる機会の少ない場所だった。プライベートでは、ほんの短時間、しかも一度だけ香川に上陸したことがあるだけで、それ以外には出張でしか訪れたことがない。
興味が無いわけでも、いやむしろ、いつかはゆっくりと時間を掛けて旅したい土地の一つなのだが、今までキッカケがなかったという感じでいる。

実は僕の父方のルーツは、この四国の徳島で、曽祖父の代に徳島から北海道へと入植したのだそうだ。
僕自身は小学生の頃に一家揃って北海道から神奈川県へ移ったために、「故郷=北海道」という感覚は薄く、それでも先祖代々北海道に住んでいたようなつもりでいたのだが、考えてみればそれは有り得ない。成人してからようやく自分の先祖がどこの出身なのかに興味を持ち、父に尋ねて知ったのだ。

おそらくはそのルーツを辿れば四国にも、今では残念ながら縁が切れているが、遠い親戚がいるに違いない。
そういえば、父方の宗派は真言宗。
これは北海道では珍しいと言う話を聞いたことがあるのだが、なるほどそのあたりにもルーツが偲ばれる気がしている。
そう、四国お遍路八十八箇所めぐりは、真言宗の開祖弘法大師の跡を辿る旅。
いつかこの「ルーツを辿る」ことをキッカケにして、仕事抜きで四国をゆっくり旅して回ろうか・・・そんなことを考え始めている。

五台山・竹林寺へ2008年07月18日

五台山からの展望
高知市内には四国八十八箇所の内、四つの札所がある。
そのうちの一つが31番五台山・竹林寺で、観光名所の桂浜へ向かう途中で立ち寄った。

北海道のHTB局が制作の番組で「水曜どうでしょう」という、カルト的な人気のバラエティ番組がある。いや、今は全国的にも深夜枠で放映されていたりするので、カルトというわけではないか。出演している大泉洋も、今では知名度の高い俳優になりつつあるし。
この番組では何かあると、すぐに四国お遍路へと出掛ける。
北海道ではつい2週間ほど前まで、そのお遍路の旅編が再放映されていた。で、こちらに来てみたら、2週ほど遅れてだが同じシリーズが放映されていた。
つまりは、「四国へ来たからには一つくらいお寺をお参りせねば」と考えたわけではなく、不謹慎ながらもそんな番組ファンとしての「話題づくり」のよう軽い気分で出かけたのだった。

だが行ってみたら、そこはやはり霊場。
なんとなく身が引き締まる思いはするし、他とは違う空気感のようなものを感じる(僕は特別霊感が強いわけでない)。で、結局は真面目な気持で頭をたれてしまうのだった。

それにしてもこのお寺のある五台山からの展望がすこぶる良い。
高知市の町並みが一望にできる。
高知の市街地はなんとなく海のすぐそばに位置しているような距離間をイメージしていたのだが、深い入り江(いや河口か?)の奥に位置しているのだと、こうして俯瞰してみることで初めて知った。

札幌は涼しい2008年07月23日

札幌に戻ってきた。
戻ってきて最初に感じたのは、「涼しいなぁ」ということ。

先日「高知の夏は暑い」とこのブログに書いたばかり。
高知からの帰りは神奈川の実家に2日ほど立ち寄ってから札幌へ戻ってきたのだが、その神奈川県もやっぱり暑かった。
立ち寄っている間に梅雨が空けたのだが、そんなことに関係なく湿度が高く、高知とは性質の違う暑さを感じた。

で、帰ってきてからは天候がスッキリしない。
本州が梅雨明けした後は今度は北海道の天候がぐずつくことが多いのだが(蝦夷梅雨というらしい)、天候が悪いのも相まってか、夕方などは半袖姿だと肌寒く感じるくらいだ。
こうも涼しいと、何やら本格的な夏が訪れる前に、夏が終わってしまうような気分になってしまう。

暑いと逃げ出したくなり、涼しいとなんだか寂しくなってしまう。
体もこの気温差に付いて行けないのだが、どうも気持ちの方もこの変化に付いて行けていないようだ。

4年目の夏、墓参り2008年07月27日

札幌に来て4年目の夏。
ふと思い立ち、初めて父方の本家の墓参りへ出掛けた。
その間、競走馬の墓参りには行っているのだから、なんとも情けない孫だと、墓の中の祖父母たちは思っていたことだろう。

父方の本家の墓は、札幌の南、小高い丘の上に広がる市営の霊園内にあり、そこには祖父母の他、戦死した父の一番上の兄、そして顔の知らない曽祖父母が眠っている。
いくつか前のブログで「曾祖父の代に、北海道へ入植した」と書いたが、その代からの墓ということになる。
ちなみに僕の親父は東京の郊外にすでに墓を購入済みで、僕も費用を半分負担しているので、僕の場合はこちらの墓ではなくそちらの墓にお世話になる予定だ、いつの日か。

陽ざしは夏そのものだが、風は冷たい。
風が止み、陽ざしに肌がジリジリしたかと思うと、すぐにまた風がその熱をつかみ取って行く・・・まあ要するに、絶好の自転車日和というわけ。
僕の家から墓までは片道約10km、自転車で走るにもほどほどの距離なのだ。ただし行きはほとんどが上り坂(その代り帰りはほとんど下り坂なのだけど)なのでちょいとしんどい。

と言うわけで、墓参りセット(今回のために急いで買ってきた)をデイパックに入れて、自転車で霊園へと向かった。

霊園の手前には、仏花を売る花屋の屋台?がズラリと並んでいる。
そこで花束を一つ購入し、デイパックにくくり付け霊園の中へと入る。
いやあ・・・広い。区画は事前に聞いてはいたのだが、これではその区画内を探すだけでも大変だ。
霊園の入り口の管理事務所に戻って場所を尋ねようと思ったのだが、そこは市営・・・見事に土日はお休みしている(お盆の時期は土日も開いているらしいけど)。
何の目印もなしには探せそうになかったので、実家に電話をしてみる。
親父の携帯に電話しても誰も出ず、お袋の携帯に電話すると親父が出る。不思議不思議と思いつつ、目印を尋ねるが親父にしても数回兄弟と一緒に訪れたことがあるだけなので、断片的な目印しかわからない。
それでもようやく墓を見つけ、お参りすることができた。
無事見つけられたことを伝えるために親父に電話をすると、また繋がらず、お袋に電話すると親父が電話に出る・・・。

「実はなぁ、昨日から母さん入院したんだ。まあ大きな病気じゃないようだから連絡しなかったんだけどな」
で、たまたま母の携帯が電池切れだったので、父の携帯を母に預け、父は母の携帯を持って歩いてたのだそう。これで「不思議不思議」の原因判明・・・わかってみれば不思議でもなんでもない。
「まあそんなわけだから、ご先祖様にもお願いしておいてくれ」
んじゃ、もう1回お参りするか・・・。

それにしても、なぜか急に思い立った墓参り。
もしかしたら「虫の知らせ」ってのは本当にあるのかも知れないな。
そんなことを思いつつ、帰りは下り坂がほとんどのルートをのんびりと戻った。