4年目の夏、墓参り2008年07月27日

札幌に来て4年目の夏。
ふと思い立ち、初めて父方の本家の墓参りへ出掛けた。
その間、競走馬の墓参りには行っているのだから、なんとも情けない孫だと、墓の中の祖父母たちは思っていたことだろう。

父方の本家の墓は、札幌の南、小高い丘の上に広がる市営の霊園内にあり、そこには祖父母の他、戦死した父の一番上の兄、そして顔の知らない曽祖父母が眠っている。
いくつか前のブログで「曾祖父の代に、北海道へ入植した」と書いたが、その代からの墓ということになる。
ちなみに僕の親父は東京の郊外にすでに墓を購入済みで、僕も費用を半分負担しているので、僕の場合はこちらの墓ではなくそちらの墓にお世話になる予定だ、いつの日か。

陽ざしは夏そのものだが、風は冷たい。
風が止み、陽ざしに肌がジリジリしたかと思うと、すぐにまた風がその熱をつかみ取って行く・・・まあ要するに、絶好の自転車日和というわけ。
僕の家から墓までは片道約10km、自転車で走るにもほどほどの距離なのだ。ただし行きはほとんどが上り坂(その代り帰りはほとんど下り坂なのだけど)なのでちょいとしんどい。

と言うわけで、墓参りセット(今回のために急いで買ってきた)をデイパックに入れて、自転車で霊園へと向かった。

霊園の手前には、仏花を売る花屋の屋台?がズラリと並んでいる。
そこで花束を一つ購入し、デイパックにくくり付け霊園の中へと入る。
いやあ・・・広い。区画は事前に聞いてはいたのだが、これではその区画内を探すだけでも大変だ。
霊園の入り口の管理事務所に戻って場所を尋ねようと思ったのだが、そこは市営・・・見事に土日はお休みしている(お盆の時期は土日も開いているらしいけど)。
何の目印もなしには探せそうになかったので、実家に電話をしてみる。
親父の携帯に電話しても誰も出ず、お袋の携帯に電話すると親父が出る。不思議不思議と思いつつ、目印を尋ねるが親父にしても数回兄弟と一緒に訪れたことがあるだけなので、断片的な目印しかわからない。
それでもようやく墓を見つけ、お参りすることができた。
無事見つけられたことを伝えるために親父に電話をすると、また繋がらず、お袋に電話すると親父が電話に出る・・・。

「実はなぁ、昨日から母さん入院したんだ。まあ大きな病気じゃないようだから連絡しなかったんだけどな」
で、たまたま母の携帯が電池切れだったので、父の携帯を母に預け、父は母の携帯を持って歩いてたのだそう。これで「不思議不思議」の原因判明・・・わかってみれば不思議でもなんでもない。
「まあそんなわけだから、ご先祖様にもお願いしておいてくれ」
んじゃ、もう1回お参りするか・・・。

それにしても、なぜか急に思い立った墓参り。
もしかしたら「虫の知らせ」ってのは本当にあるのかも知れないな。
そんなことを思いつつ、帰りは下り坂がほとんどのルートをのんびりと戻った。