路線バス乗り継ぎの旅2009年09月07日

テレビ東京系の旅番組で、好きで欠かさず見るシリーズがある。
太川陽介さんと蛭子能収さんがレギュラーで、旅ごとに女優さんが一人加わっての三人旅。週末のゴールデンタイムに旅番組が多いテレビ東京だから、これだけなら特に珍しいことはない。この旅シリーズが面白いのは、旅の全行程を「ローカル路線バスのみ」を乗り継いで旅をする点だ。

確か初回は東京・日本橋をスタートして、富山湾まで。2回目は同じく東京・日本橋から東海道に沿って京都まで。3回目は函館から宗谷岬の北海道縦断だった。
今回は見たのはその第5回目で、「日光から松島まで」という奥の細道ルート。

太川さんの生真面目さと蛭子さんの自由奔放さが良い感じ。その影響を受けてか、女優さんも自然な感じで旅にハマる様子が見えて、そんなナチュラルな感じが面白い。
もちろんテレビ番組だから演出がまったくないなんてことはないだろうが、ルート選びも宿選びも、すべてその3名の旅人たちが決めてゆく点もユニーク。うまくバスを乗り継げずに、悪戦苦闘を繰り広げつつ、ジグザグに旅を続けて行く様子を見ていると、自分自身も疑似体験しているような、そんな気がしてくる。
旅で過ごす無駄な時間を、"本当に無駄"と感じ、目的地までできるだけ早く到着したいと考えるような方には、きっと面白いとは思えないだろうなぁ。
出演者たちも途中で文句を言い合いつつも、そんな無駄な時間を実は楽しんでいるように思えて、だから見ているこちらも面白いと思えるような気がしている。

「いつか僕も路線バス乗り継ぎ旅をしてみようか。まずは北海道一周バス乗り継ぎ旅かな?」
今までとは違う旅のスタイルを夢想させてくれる、そんな番組だ。